部屋の換気口を塞いでいいか悪いかは別としてとりあえず塞ぐ方法

 部屋の換気口を塞ぎたい!
 
 特に冬は、冷たい風が入り込んでくるし、暖房費が高くなる!
 そもそも、この換気口?吸気口?排気口?壁や天井にくっついているけど、どんな役割を果たしてるの?
 気密性が高いのに、穴から風を入れるってどういうこと?

 そんな疑問にお答えしつつ、排気口をちょっとだけ塞ぐ方法をご紹介いたします。

 もちろん、住んでいる地域性や気候条件、建物の構造などによって一概に言うことはできませんが、換気口を完全に塞がずに入ってくる風の風量を調節する方法がいくつかあります。

 換気口や通気口の役割を理解しつつ、自分で風の入る量を調整してみませんか?

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部屋の換気口、風がビュービュー・音がうるさい。この換気口の役割とは

各お部屋のどこかに付いている換気口。

雨の日や風の強い日には換気口から外の音が聞こえてきてなかなか寝付けなかったり、冬の寒い日にはここから冷気が入ってきて寒く感じたりしますね。

ですが、この換気口は、家には必ずなくてはならない物なのです。
特に最近の高気密住宅には絶対に必要な穴なのです。
高気密住宅はその名の通り、気密が高いので、外気と内気を完全にシャットアウトしている状態です。
外の空気が入って来ず、中の空気も出て行かないという事は内側の空気はずっと変わらないという事です。

この換気口は私たちが生活する空間だけではなく、床下の基礎部分や、屋根裏などにもつけられており、絶えず空気を循環させることで建物内の空気をキレイに保っているのです。
換気口には給気口と排気口と呼ばれる二つの種類があり、給気口は外からの新鮮な空気を取り込む穴で、排気口は家の中で私たちが生活するために出た二酸化炭素や、湿気、それから料理で出たにおい、シックハウス症候群の原因となる物質などを外に出す役目がある大切な穴なのです。

部屋にある換気口。どんな意味があるの?

部屋にある換気口は、例えて言うなら、人間が呼吸する時と同じ働きをするものです。
換気口を使って部屋の空気を循環させるのです。

給気口から新鮮な外の空気を取り込み、機械を使って新鮮な空気を各部屋に行き渡らせます。

そうして汚れた空気を排気口から外に出して空気を循環させるという働きをしています。
これを一日24時間365日絶えず行っているのですが、この換気システムをを24時間換気システムと言います。
このシステムによって建物の中の空気を綺麗に保っているのです。

これは平成15年の7月に建築基準法にて定められたもので、平成15年の7月以降に建てられた建物には必ず付いているものです。

室内は、私たちが生活するために出た湿気や汚れた空気が出ますので、換気口が無いと、いつまでも汚れた空気の中で生活をしなくてはならなくなります。

私たちが呼吸するように、建物も換気口を使って呼吸しています。

換気をする事によって、生活をしていても息苦しくならずに、常に新鮮な空気の中で生活する事ができるというわけなのです。
いらないのではないかと思ってしまう換気口ですが、無意味に穴が開いているわけではないのです。

部屋の換気口を完全に塞ぐのではなく、フィルターなどを用いて空気量を調整する

全ての換気口を完全に塞いでしまうと換気扇を付けた時に効きが悪くなったりします。
また、家の内側が負圧になってしまいますので玄関のドアが開きづらいなどの現象が起きます。

どうしても冷気や外の音が気になるので換気口を塞いでしまいたい場合は全てを遮断してしまうのではなく、フィルターなどで調整してみましょう。

ネット通販やホームセンターでは換気口のカバーやフィルターが売られています。
断熱材が付いている物や、開け閉めができるタイプの物もありますのでお家の換気口に合わせて合うものを探すといいでしょう。

もし市販のもので塞げない場合には「マスキングテープ」を使って塞いでみるのもありです。
マスキングテープは粘着力があまり強くなく、剥がした時にも粘着物が残りづらいので試してみる価値はあります。

外気が入って来ないので、花粉症の方はの花粉の季節などにもマスキングテープを使うと良いかもしれません。

音が気になる時には防音タイプのフィルターもありますのでそちらも検討してみましょう。

部屋の換気口を塞ぐと何が起こるのかについて

では完全に換気口を塞いでしまうとどんなことが起こるのでしょうか。

給気口を塞ぐと、外からの空気が遮断されます。

その状況で換気扇を回すと、先述の通り家の中が負圧になり、玄関ドアが開きづらくなります。
外からの空気が入って来ないという事は、新鮮な空気が入ってきませんので、空気も淀んでしまいます。

排気口を塞ぐと、建物の中の空気が外に出て行かなくなります。

私たちの生活では様々な臭いが出てしまう事もありますが、そういった臭いも外に出ていけません。
そして何より厄介なのは、「結露」です。
お風呂や料理、私たちの呼気にも水蒸気が含まれています。
そういった水分が外に出ていけませんので、家の中に湿気が溜まります。
特に冬場は外気と内気の温度差で壁や窓に湿気が発生しますが、その時の湿気が外に出ていけませんので、一か所に溜まってしまい、結露という形で現れます。

結露はカビの発生原因になり、健康にも影響を及ぼします。換気口を塞いでしまうと、寒い空気は遮断できますが、様々な悪い影響も起こります。

【まとめ】部屋の換気口は全部の部屋を完全に塞ぐのはやめよう

換気口が私たちの健康や快適な生活に密着していることが分かりましたね。

結論から言うと、換気口は完全に塞いではいけないという事です。

どうしても寒いという時には、その部屋の換気口だけを閉じ、他の部屋は開けておきましょう。

ですが、冬場に換気口から出て行ってしまう家の中の熱は全体の15%。
夏場に換気口から入ってくる熱の量は全体の6%です。
実は家の中の熱の出入りが最も大きいのは、窓なのです。
ですから換気口だけを閉めても窓があれば熱はそこから出入りしてしまいますので、断熱効果のある厚めのカーテンにするなどした方が熱の損失などはもっと抑えることができます。

換気をするなら換気扇があるから大丈夫かといえば、そうではありません。
換気扇も換気口があるから正常に動きますので、やはり換気口を塞いでしまっては意味をなさなくなってしまいます。

部屋にある換気口は私たちの生活や健康な生活のために付いているものだという事を理解した上で、すべて塞ぐことは避けてフィルターなどで風量調整程度に留めておきましょう。